【市場分析】BTCが1,000万円を切った今こそ知っておきたい「中長期の強気シナリオ」

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BTCが1,000万円を切った今こそ

知っておきたい「中長期の強気シナリオ」
―価格ではなく「価値」から考えるビットコイン

2026年6月9日現在、暗号資産市場は大きな調整局面に直面しており、

主要通貨であるビットコイン(BTC)は円建てで一時1,000万円の大台を割り込む場面も見られました。

急激な価格変動を前に、不安を感じられている市場参加者の方も少なくないかと思います。

 

今回の下落の背景には、マクロ経済における金利見通しの不透明感や、これまで市場を牽引してきた現物ETFへの資金流入の一時的な鈍化、そして先物市場におけるポジションの清算など、複数の短期的な要因が複合的に絡み合っていると考えられます。

短期的には、相場はセンチメント(投資家心理)やマクロ環境によっていつでも大きく動きます。当然、ここからさらに下値を模索する可能性も否定できません。

ですが、私たちは不思議と過度な警戒感は抱いていません。
長期的には、BTCの基礎的な「価値」は揺らいでおらず、むしろその存在意義は高まり続けていると考えているからです。

今回は、特定の投資行動を推奨するためではなく、あくまで中立的な視点から、

  • なぜBTCに価値があると考えられているのか?
  • なぜBTCには構造的な問題点もあるのか?
  • それでもなぜ、世界中で需要が生まれ続けているのか?

を、客観的に整理してみたいと思います。

 

BTCの価値と課題:PoWという表裏一体の仕組み

① BTCの価値の大元:PoW(Proof of Work)の仕組み

BTCの本質的な価値を議論するうえで、避けて通れないのが「PoW(Proof of Work:プルーフ・オブ・ワーク)」というコンセンサスアルゴリズム(合意形成の仕組み)です。

PoWは、日本語に訳すと「計算による労働の証明」です。
簡単に言えば、膨大な計算能力と電力を用いてネットワークの安全性と正しい取引記録を維持する仕組みです。

世界中のコンピューター(マイナー)が24時間365日、競い合うようにして複雑な計算パズルを解き、一番早く解いた者が次のブロック(取引記録)を承認する権利と、報酬としてのBTCを受け取ります。

これだけを聞くと、「非効率で、エネルギーの無駄遣いではないか」と思われるかもしれません。しかし、この「圧倒的なコスト(労働)がかかること」こそが、BTCの信用を担保する最大の盾になっています。

BTCには、特定の発行元(中央銀行や特定の企業)が存在しません。

誰か一人の権力者が勝手に発行量を増やしたり、ルールを書き換えたりすることができない分散型の仕組みです。

もし悪意のある第三者がデータを改ざんしようとすれば、世界中のまともなマイナーたちの合計を超えるパワー(全体の51%以上)を1人で支配するという、途方もないコストを支払う必要があります。
しかも、それだけの大金をかけて改ざんしても、通貨の価値が暴落して自分が大損するだけなので、誰もやる意味がありません。
BTCが誕生して17年、この51%攻撃に成功してデータを書き換えた者は一人もいません。

💡 ポイント:「コストがかかるからこそ、改ざんできない、改ざんする意味もない」という強固な仕組みによって、BTCは単なるデジタルデータではなく、「信頼に足るデジタル資産」としての地位を確立しました。

② BTCの問題点:PoWは価値の大元であり問題点

  • 環境負荷:安全性を極限まで高めるためのPoWですが、その代償として莫大な電力を消費します。そのため、環境負荷やエネルギー効率の観点から、国際機関や各国政府より長年にわたり懸念が示されてきました。
  • 表裏一体の構造:PoWは『莫大なエネルギー消費(デメリット)という代償を支払うことで、絶対的な信頼性(メリット)を生み出す』という因果のトレードオフにあります。
    価値の源泉も、抱える問題点も、すべてはPoWという同一の仕組みから派生した、まさに表裏一体の構造です。

③ 弱点を理解したうえで、市場はBTCを受け入れ始めている

重要なのは、これらのPoWによる環境問題は、
今になって急に浮上した問題ではないということです。

市場はこれらを何年も前から認知していました。
その「弱点」をすべて織り込んだうえで、近年、BTCは主要国で現物ETFとして承認され、伝統的な金融機関や機関投資家のポートフォリオに組み込まれ始めています。

💡 ポイント:現在の市場はBTCを「完璧なクリーンテクノロジー」として買っているわけではありません。弱点やリスクを明確に理解したうえで、なお、既存の金融システムを補完する「デジタルゴールド(代替資産)」としての希少性と価値を評価する投資家が増えていると言えます。

④ 通貨の歴史から見る、BTC誕生の真の背景

法定通貨と価値の毀損

BTCを短期的なチャートだけで捉えると、どうしても「上がった・下がった」というマネーゲームの側面ばかりが目につきます。しかし、BTCが2009年に誕生した歴史的背景に目を向けると、また違った景色が見えてきます。
歴史を振り返ると、法定通貨は何度もインフレーションなどによってその価値を毀損してきました。中央銀行や政府が経済危機のリスクヘッジとして通貨の発行量を増やしすぎた結果、お金の購買力が低下した事例は枚挙にいとまがありません。

BTCが設計された真の意味

もちろん、これは「既存の法定通貨がすぐに崩壊する」という意味ではありません。
私たちは日々の生活の大部分を円やドルに依存しており、法定通貨は社会の安定に不可欠なインフラです。しかし、資産の100%を法定通貨だけで保有することにも、地政学リスクやインフレによる購買力目減りという「別のリスク」が存在します。
そうした背景を考えると、BTCは単なる投機商品ではなく、「国家の信用リスクから独立した、新しい資産の選択肢」として設計されたものであることが分かります。

⑤ 長期的な需要展望とまとめ

繰り返しになりますが、私たちは短期的な市場の価格変動を予測することはしません。テクニカルな要因や市場のセンチメント次第で、さらに下落する局面も十分に考えられます。
しかし、中長期的な視点においては、以下のようなマクロ的な需要が完全に消失するとは考えにくいと見ています。

  • 自国通貨(法定通貨)のインフレに対するヘッジ手段
  • 国境を越えて個人の主権で管理・移動できる資産
  • プログラムによって発行上限(2,100万枚)が厳格に定められたデジタルな希少性
  • 特定の国や企業に依存しない、耐検閲性を持つネットワークへの信頼

もちろん、暗号資産市場には依然として各国政府の規制リスクや、環境問題への批判、そして高いボラティリティといったリスクが常につきまといます。

編集後記

それでもなお、BTCがここまで世界的な議論を巻き起こし、資産クラスとして認められつつあるという事実には、一過性のブームに留まらない確かな意味があります。

価格が下落したからといって、システムそのものの分散性や安全性が失われたわけではありません。

当社は今後も、目先の価格の乱高下に一喜一憂することなく、この革新的なテクノロジーが持つ本質的な価値と、市場の健全な発展を注視してまいります。

会社概要

社名しるし株式会社(SHIRUSHI Inc.)
設立2017年9月1日
代表取締役櫻田 学
資本金1,718万円
事業内容ブロックチェーンに関する製品開発およびコンサルティング、データセンター運営、サーバーの研究・開発・運用・販売事業
所在地本社:東京都立川市錦町2-3-3 オリンピック錦町ビル
富山支店(データセンター):富山県富山市内

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