【市場分析】ビットコインは5.9万ドルで底打ちか? スタンダードチャータード銀行が「暗号資産の冬の終わり」を宣言

暗号資産マーケットに、ポジティブな動きが見え始めています。

ここ最近、ビットコイン(BTC)の膠着状態や下落傾向に不安を感じていた方も少なくないかと思います。しかし、大手金融機関が最新レポートによって「すでに底値は固まった」可能性があるとの独自見解を示しました。

本記事では、なぜビットコインの底値が固まった可能性が浮上しているのか、その具体的な根拠と今後の展望について、最新の中東情勢も踏まえながらご説明します。

スタンダードチャータード銀行「ビットコインのサイクル底値を打った」との見解

英大手スタンダードチャータード銀行のデジタル資産調査グローバル責任者、ジェフリー・ケンドリック氏は、顧客向けの最新ノートにおいて「ビットコインは59,000ドルでサイクル的な底値を打った(暗号資産の冬は終わった)」との見解を示しました。

一時は大幅な資金流出が続いていたビットコイン市場ですが、この分析を契機に、再び強気の上昇相場への期待が高まっています。

では、なぜ今が「底」と言い切れるのでしょうか。以下、その裏付けとなる2つの大きな根拠をご紹介します。

根拠1:スペースXのIPO完了と、ETF売り圧力の終息

大規模流出の背景に「SpaceX上場」あり

5月第2週以降、米国のビットコイン現物ETFからは累計57億2,000万ドルを超える大規模な資金流出が記録されていました。数字だけを見ると市場の冷え込みを感じますが、ケンドリック氏はこの流出の「目的」に着目しています。多くの大口投資家(ETF保有者)が、宇宙企業「SpaceX」の新規公開株(IPO)に参加するための資金を確保するために、ビットコインを売却していたというのです。

資金の流れが「流出」から「流入」へ反転

この見立てを裏付けるように、SpaceXがナスダックへ上場を果たした直後、市場の動きが一変しました。

  • SpaceXの上場:6月13日に上場。IPO価格135ドルから一時約26%急上昇する大成功を収めました。
  • ETF資金の反転:データサイト「SoSoValue」によると、6月12日の米国ビットコイン現物ETFへの日次純流入額は8,585万ドルのプラス(流入超過)に転じました。
💡ポイント:6月1日以降続いていた流出傾向が、SpaceXの上場完了とほぼ同じタイミングで反転したことは注目に値します。大口投資家による「IPOのための現金化」という特定の売り圧力が一巡したことで、本来の買い圧力が戻ってくることが期待されます。

根拠2:底値の信頼性を評価する「3つの指標」とイラン情勢

条件①:マイクロストラテジーによるビットコイン追加取得(実施済み)

ケンドリック氏は、底値確認をより確実なものとするために注視している「3つの指標(条件)」を提示しています。そのうちの1つはすでに実施されており、残る2つの鍵は「中東・イラン情勢」と「ETFへの資金動向」にあります。ビットコインの筆頭保有企業であるマイクロストラテジー社は、6月1日から7日の1週間で1,550BTC(約1億ドル相当)を追加取得したと発表しました。この買い増しの実施により、条件①はすでに実施されています。

条件②:原油価格の続落(イラン情勢に左右)

2つ目の条件は「原油価格の下落」ですが、これは中東情勢の動向に大きく左右されます。トランプ大統領は6月12日、イランとの和平交渉について「今週末にも突破口が開ける」と発言した一方、その後SNS(トゥルース・ソーシャル)で合意内容を否定し、イラン側に早急な対応を求める投稿を行うなど、発言が二転三転している状況です。地政学的リスクが落ち着き原油価格が下がれば、マクロ経済的にもビットコインへの強い追い風となるでしょう。

条件③:米国ビットコイン現物ETFへの純流入回帰

3つ目は、現物ETFへの資金流入の継続です。ケンドリック氏は、資金が安定的に流入超過へ転じることが、次の最も重要な確認ポイントになると述べています。

💡ポイント:3つの条件のうち条件①はすでに達成。残るイラン情勢(原油価格)とETFへの資金流入の継続が、底値確認をより確実なものとする次の重要な鍵となります。

今後の見通し:年末までにBTCは10万ドルへ?

今回の一連の動きを整理すると、仮想通貨市場は「特定の売り圧力を通過し、反発の土台が整った局面」と捉えることができます。

これまでの下落・停滞は、ビットコインそのものの価値が低下したわけではなく、「SpaceXのIPO」という大型イベントに伴う一時的な資金移動や、イラン情勢によるマクロな不確実性が主な原因でした。しかし、マイクロストラテジーの買い増しやETFのプラス転換など、回復の兆しはデータとして明確に現れ始めています。

こうした背景のもと、ケンドリック氏は強気の見通しを維持しており、年末の目標価格を以下のように設定しています。

  • ビットコイン(BTC):10万ドル
  • イーサリアム(ETH):4,000ドル

💡 ポイント:現在の価格水準から見れば、大きな上昇余地があると言えます。今後はイラン情勢の動向(原油価格)を注視しつつ、現物ETFへの資金流入が定着するかどうかが、10万ドル到達への重要な鍵となるでしょう。

編集後記

最悪期を脱したとみられる今、市場の動向から引き続き目が離せません。

当社は今後も、目先の価格の乱高下に一喜一憂することなく、暗号資産市場の本質的な動きと、その背景にあるマクロ経済・地政学的要因を注視してまいります。

CoinPost

会社概要

社名しるし株式会社(SHIRUSHI Inc.)
設立2017年9月1日
代表取締役櫻田 学
資本金1,718万円
事業内容ブロックチェーンに関する製品開発およびコンサルティング、データセンター運営、サーバーの研究・開発・運用・販売事業
所在地本社:東京都立川市錦町2-3-3 オリンピック錦町ビル
富山支店(データセンター):富山県富山市内

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